「なんで将来役にも立たないことを勉強しないといけないんですか?」と、ある学生に問いかけられたことがあります。人によって応え方は違うでしょうが、その時はこう返しました。「将来のことなんて誰にも分からないのに、何が役に立って何が役に立たないのかをなんで今から判断できるの?」と。
皆さんがいま大学で学んでいることが、皆さんの将来にどう役に立つのか、私には正直わかりません。ただ、いまの皆さんがしているのは、「点」を獲得する作業です。そしてその点たちはいつか、線になり、面になって、皆さんの将来をより豊かなものにしていきます。もちろん、点のままで放置されるものもあるでしょう。でも、点がないと線にも面にもなりません。それに、ずっと点のままだったものが、ふとした出会いをきっかけに線になって面になることもあります。だから何事にも臆せず、たくさんの点を作って欲しいと思います。そんな皆さんの学びを、僕は全力でサポートします。
「人間とは何か」という壮大な問いに答えようとするスリリングな学問が「文化人類学(あるいは社会人類学)」です。本科目では、身近なトピック(家族、結婚、宗教など)を取り上げながら、私たちとは異なる文化的背景を生きる他者を通して異文化理解を深めるとともに、他者理解を通して自文化理解を深めます。
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